UN HABITAT The State of African City UN HABITAT The State of African City(英語サイトPDFダウンロード可能)上記写真はwikipediaより Kibera slum Nairobi, Kenya
アフリカの都市レポート(英語)で報告されている東アフリカの都市政策の現状について、数回に分けて日本語で紹介したいと思います。
第一部は、東アフリカの都市化
1 人口と都市化
2010年現在、アフリカ全土の都市人口の割合は40%であるのに対し、東アフリカの都市の人口の占める割合は、22.6%である。また、アフリカ全土の都市人口の増加率は年3.3%であるのに対し、世界の都市人口の増加率は2.5%である。2005年から2010年の都市の増加率をアフリカの地域別に見ると、中央アフリカで4.13%,次いで西アフリカが4.05%、東アフリカで3.86%、南アフリカ4.45%、南アフリカ%、1.88%となっている。南アフリカ、北アフリカに関しては、世界の都市人口増加率と比べても低い水準になっている。東アフリカの都市人口は今後10年で3800万人増加し、計1億1600万人になると推定されている。また、2030年までには、三人に一人の人々が都市に住むと推計されている。急激な都市化を受けて、空気汚染などの問題も生じて来ている。首都圏の人口増加を受け、無計画で非効率的な都市構造になりつつあり、第二の都市に人口分散させるなどの取り組みが求められる。元々一極集中型の構造は植民地時代から受け継いだものであるが、もはやそれを言い訳にできない時代になっているのではないか。
2 都市化の問題と貧困
水道
現在アフリカの未整備の都市部に住む40−60%の人が、十分な上水道と下水道にアクセスが無い状態と言われている。上水道に関して、多くの都市では貧困層が路上の業者から質の劣る水を一般の水道水よりも高い値段で購入している状況である。一方下水道に関しては上水道とはまた状況が異なる。アジスアベバ、アスマラ、ダルエスサラーム、ナイロビ、カンパラといった比較的規模の大きな都市のスラムでは顕著な問題となっている。特にナイロビ、カンパラにおいては、「フライイング・トイレ」と呼ばれる、汚物の入ったビニール袋がスラムに積み上げられている状況である。ブジュンブラ(ブルンジ)、キガリ(ルワンダ)あるいはインド洋に浮かぶモーリシャスといった、と言った比較的規模の小さい都市に関して言えば、行政が需要に対して対応しきれている。マダガスカルの首都アンタナナリボは規模が大きい都市であるにも関わらず、総人口85%にあたる190万人の人々が上水道にアクセスでき、70%の人々が、下水道にアクセスできている。
エネルギー
大多数の東アフリカの都市は、木材、木炭、液化石油ガスあるいは、ケロシンが調理用の火力として使われている。木炭、木材の消却やスラムの風通しの悪さを受けて、気管系の病気にかかる人が増えている。これをうけて、タンザニア、ウガンダ、エチオピアなどでは、バイオテクノロジーの使用を模索している。しかし、バイオテクノロジー使用を拡大するには、新鮮な水を作物の生産拡大の必要性がでてきて、水不足に悩む国としては慎重な対応が求められる。
住居
都市部に点在する不法に住無人々に対して、不法滞在の強制立ち退きは今までよく取られていた対応であった。貧困層は発言権が無かったため、容易に立ち退きを強制する事ができた。しかし、強制立ち退きは貧困層のなけなしの資産を奪い行為であり、国際開発団体等からの反対を受け強制立ち退きは見直されつつある。現在では、現存するスラムの質の向上する事で対応を図ろうとしている。ナイロビやタンザニアではスラムの生活水準を高めるプログラムが組まれているが、中流階級層の住むエリアのインフラ向上へより力が注がれ、最も貧困層の住むスラムに関しての対応は各国遅れている。一方、モーリシャスとセイシェルは、東アフリカでも珍しいスラムの無い国として、国民は比較的高い生活水準を享受している。
to be continued
Naoya Saito
About Me
- Japan East Africa Network
- イギリスから帰国した日本人大学生が設立。タンザニアとケニアへの訪問で学んだ事をもとに日本と東アフリカをつなぐ活動をする学生団体。共通の分野は開発であるが、細かいジャンルは経済、教育から文化までそれぞれ。今現在タンザニアの小さな村の幼稚園設立プロジェクトに携わっている。メンバー募集中。
Japan East Africa Network is a student organization that has been established for people around the world to be able to get to know east African countries. Each of the members have begun to do his/her own research on their unique topics of local Eastern African people's everyday life.
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Sunday, 6 March 2011
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